まず、作戦はこうだ。




「瑛太」

「あっ先輩!おはようございます!」



朝早くに堀先輩が坂田くんに会いに来た。坂田くんは廊下で先輩の姿を見つけると、嬉しそうに笑顔で堀先輩の元へ駆け寄った。


なんだか犬みたいだ。



そんな事を言ったら颯希に花もお兄さん見かけたらあんな感じだよ、と言われた。


まあまあまあ、お兄ちゃんのかっこよさは別次元だ。かっこよすぎて眩しい。大好きだ。致し方あるまい。




「ねえ、瑛太。ここに飴玉が一個あります。さて左右どちらにあるか当ててみて」

「うっす!」

「はーい、どっちだ?」




堀先輩がにやりと笑う。なんだか黒い笑み。