「あれ、永瀬…?」


……っ‼︎‼︎


廊下に飛び出したとき、後ろを向くと、立っていたのは入谷 拓海くんだった。


入谷くんは私のクラスの学級委員。


明るくて、誰とでも仲良くできるその人柄が人気を集めている。


だけどその分、私みたいな人見知りにとっては苦手意識を感じてしまう。


「なんでここに?」


入谷くんが不思議そうに聞いた。


「あ、えっと…」


上手く話せなくて、しどろもどろになる。