その時から、一瞬にしてお兄ちゃんが注目の的になった。 学校では、毎日のように我が校の誇りだと先生に言われ、家では、今まで新山さんのために作られていた料理は、お兄ちゃんの好物ばかりが並ぶようになっていた。 だけど、新山さんはそのことが気にくわないのか、お酒の量が増え、より一層激しさを増していた。 たしか、このときだった。 永瀬さんたちと出会ったのは。