千鶴side これは、私の子どものころの話。 小学生のころ、お父さんが亡くなった。 たしか、なんかのガンだった気がする。 それに気づいたときには、もう手遅れで、病院で入院するも、すぐに息を引き取った。 それはそれは、小学生の私には、大きすぎる衝撃で、ずっと泣き崩れていた。 だけど、悲しみに暮れているひまもなく、私たちは、お母さんの実家で暮らすことになり、その引っ越し作業でいっぱいになっていた。