「私だって、まだ好きだから…ずっと待ってるって言ったでしょ?」


その言葉に、俺の全てが救われるような気がした。


「本当に…?あんな最低なこともして、希美のことだって、いっぱい傷つけたのに?」


「それも全部受け止めるから、いいの!」


受け止める…?


どうしてそこまで、こんな俺に…


いや、その答えは意外と単純で、好きだからなんだって、今なら気づくことができる。


好きって気持ちって、こんなにも大きい力を持っているんだ…


「ありがとう、希美」


「…うん!」


真っ赤に染まる夕日の下で、ゆっくりと俺たちの影が1つにつながっていく………