「ちょっと、なにやってんの!」


どこからか、佐川さんが現れて、千鶴さんのを見て、一言表す。


「すみません、すみませんっ……!」


アンケート用紙をもらいに来たお客様と、佐川さんを交互を見ながら、ただひたすらに手を動かしている。


「邪魔、どいて」


座り込んで、落ちたバインダーを素早く集めていく佐川さん。


「ほら、ぼさっとしてないで!お客さん待たせてるんだから!」


数枚のバインダーを千鶴さんに渡し、また拾う作業を始めた。


「はい…!」


そして、2人の息も合って、そこは、もとのスムーズな動きへと戻っていく。


よかった…


私も、頑張らなくちゃ。


心の中で、小さくガッヅポーズをして、また前に向かった。