だけど、それから何日か経ったころ。
今度は、希美へのいじめが始まった。
どうやら、あの事件の犯人は、希美だったらしい。
悲しそうな希美の表情からして、本当のよう。
でも、そんなことはこのころの俺には、どうでもよかった。
誰が犯人でもいい。
ただ、あいつを返してくれれば、それでよかったんだ。
だから、こんな無意味なことをするやつらが許せなくて、ばからしくて。
俺も、人のこと言えないけど、何もかもを失った今ならわかる。
冷静になって、ちゃんと考えることができるようになった。
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