「お前、まじ最低。ネコ殺し!」
気づけば、犯人が伊月だと分かったわけじゃないのに、勝手に決めつけて…傷つけた。
そうすることで、俺の心の安定を保っていたのかもしれない。
誰かを傷つけることで、俺はまだ大丈夫だと、どこかで優越感を感じていたのだろう。
でも、そんなものは一時的でしかなく、後々になっていくつもの後悔と罪悪感が待っているのだ。
俺にとってそれが、伊月の転校後だった。
気づいたら、隣に伊月はいなくて、謝ることも出来ないまま、もう終わりなんだと、激しく絶望した。
全ては、自分のせいなのに。
伊月は、俺よりもずっと苦しんでたはずなのに。