それから何日かたったころ、私たちが飼育する動物と初めて対面した。 先生が連れてきたそれは、ちょっと汚れた茶色のネコ。 捨てられてしまったそうで、もうすぐで殺処分になるところだったらしい。 「病気で、あと1年しか生きられないらしいんだ」 そう言って渡されたとき、なんとなく、なんとなくだけど、それを理由に捨てられたのかもしれない、そう思う自分がどこかにいた。