「希美…」


「返事はいらない。恋が分かったときに、答えを出してほしい。そのときは、フってもいいから」


「……………」


ね、と涙を拭いて笑う。


「分かった、ありがとう」


うん、と大きく頷いて、２人で笑いあった。


拓海は、私を好きにならないかもしれない。


でも、それでも、キミが幸せになる瞬間は、隣で見守っていたいんだ。


それが、この恋の結末だと思うから。


恥ずかしいからやだって言っても、無理だよ。


ずっと好きだった私の気持ちには、キミさえ勝つことなんて出来ないんだから。