「そういえばさ、しおりは捨てネコの彼とどうなの?なんか進展あった?」


「え!?」


思わず、大きな声で聞き返してしまった。


『捨てネコの彼』が柏木くんであることはすぐに気づいた。


だから、動揺してしまう。


「その様子だと、いろいろあった感じ?」


「……っそんな、何もないよ」


「本当にー!?」


信じがたいようで、そう聞き返す。


本当に、何もないんだけどね。


だけど、過去の辛い思い出を話してくれたっけ。


それは、嬉しかったなぁ…


心を許してくれたみたいで、より仲良くなれた気がする。