「あ、おかえりなさい!」 笑顔で迎えてくれた千鶴さん。 「ははっ、ただいま」 柏木くんも笑って返す。 「ネコ…考えてくれましたか?」 「はいっ!じっくりと選ばせていただきました」 千鶴さんは、ツキをそっと抱き寄せた。 「この子にします!」 そして、満面の笑みで言った。 「…ありがとうございます」 よかったね、心の中でツキに話す。 その思いが届いたのか、ツキはにゃーと鳴いた。