しおりside


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「……こんな感じ」


柏木くんは過去の思い出を語ってくれた。


辛かったのに、申し訳ないことしたな…


「ごめんね、思い出させちゃったよね」


私は、とめどなく溢れる涙を拭った。


「いいんだ。もう昔のことだから…」


笑顔で話してくれる柏木くんを見ていると、今の話がうそみたいだ。


「……分かるよ」


気づいたらそう声に出していた。


「私も、同じだから…」


まだ誰かに話すのは怖い。


だけど、いつか克服できたとき、君のように笑って話せるようになれるといいな…