ついに、私の番になった。 私は本を持ってゆっくりと席をたち、教卓の前に立った。 にぎやかだった教室が静かになったのが私のせいのように感じて心が細くなる。 結果は惨敗だった。 私は緊張という大きな敵に負けた。 突き刺さるようなみんなの視線が怖くなってうまく話せなかった。 「次は前を向いて話せるようにしようね」 先生が言った。 そんなの…私が一番わかってるよ。 そう、叫びたかった。