寮に戻ると篠原美沙希にお土産の杏仁豆腐を持って行き体調を聞いたが熱も下がっていて順調のようだ。

 (良かった)

皇輝から思いもよらず告白された事に美鈴は動揺しているのか落ち着かない。

「なんか調子狂うよ…そうだクラブにでも行ってこよう今日はオールで遊ぶぞ!」

外泊届けを光浦先生に出すとお気に入りの肩を出した黒いミニワンピースに着替えるとメイクを直し薄手のコートを着て手にはお気に入りの赤いパンプスを持って部屋を出るのであります。

「こんな格好見られたらまた色々聞かれて煩いよね?」

光浦先生には会うことなく無事寮を出る事が出来たようであります。





クラブの近くでタクシーを降り暫くそこで立ち止まり目をつぶり…




「久しぶり」と呟く。




それからよく行く馴染のクラブ【INFINITY】に顔を出すと知った顔が沢山居たので、ひと通り声を掛け挨拶をする。

「よっ!元気だった?」

「美鈴、久しぶりじゃん!今夜俺と朝まで付きあわない?」

「彼女に怒られるからやめとく」と微笑んで返す。

今度は店長から声が掛かる。

「美鈴ちゃん久しぶりじゃん?お医者さん辞めたんだって?」

「そう、やっぱり辞めちゃった…今は櫻瞳華学園の保健室の先生やってる」

【INFINITY】の店長には大学時代から色々相談に乗ってもらっていた。

「へー同じ先生でも高校の先生か?」と店長は意外そうに言う。

「まーね」と私は苦笑する。

「そういえば櫻瞳華学園の子達たまに来るよ」

「えっーマジ?」