「ほら!ぴったり!……あ、あれ??」

「ブカブカかよ。お前、指、細過ぎ。やっぱり、今度替えてくるよ」

「いや!これがいいの!!」

「いいって。どう見ても合ってないだろ」


ジョージは私から指輪を取り上げると、自分の小指に強引に嵌めながら、

「っかしーな。ほら、俺の指だと小さ過ぎる位できついのに。
お前、よっぽど細いんだな」

と笑い、抜き取ろうとしたけど……。


「げっ!ヤバイ。抜けない」


急いでバスルームに向かい、石鹸で泡立てて引っ張っても抜けない。


「まじかよ」


私はクスクス笑うと、指輪を嵌めたジョージの手をそっと包み込む。


「ジョージが着けてるといいわ。いい魔除けになるもの」

「なんの魔除けだよ」

「女難の相が出てるから」

「へぇ~、納得だな。だから今、タチの悪い女に引っ掛かってるんだな」

「ひどっ!それ、私の事?」


むぅっとほっぺを膨らませる私の頬をそっと包み込み、笑いながらジョージがキスをする。