庭に出ると四季折々の花を楽しめるよう、庭師たちが丹精込めて手入れをしていた。

小さな小石に足を取られ、よろけた瞬間、エドワードに抱きとめられる。


「あ、ありが……」

「アリシア、私と結婚しなさい。ヘイワーズ氏からの了解は既に頂いています」


小鳥のさえずりが、

風のそよぐ音が、

全てが止んだ。


「な……に……を、言って、い……るの?」

笑う私の口元が微かに震えるのが分かる。

「これ以上、罪を重ねてはいけない」

彼の顔からは、さっきまでの微笑が消えていた。