でもジョージ以外の男の人に抱き留められるなんてイヤ。

躊躇する私に、手を広げたまま男が笑う。


「大丈夫。あなたくらい、楽々と抱き留められます」


なんか、勘違いしているようだけど……

人懐っこい笑顔。

悪い人じゃないかも。


でも……


「一人で降りれるわ。だから、退いて下さい」


すると男は残念だと言わんばかりに肩を窄めると木の下から数歩下がってくれた。


私が木の上からヒラリと飛び降りると、男は「ヒュー」っと口笛を吹く。