そんなことを思っていたら、けっこうそっけなくなってしまった。



「ふ、不満じゃないけど……」



俺から視線をそらす大熊さん。



「だったら……。
勉強に集中するためには、奥の席の方がいいだろ? 
幸い、ジンクスが邪魔して、この席に近付くヤツなんて、いないんだから」



適当な理由を口にする。



「…………」



「それとも、もっと理由がほしい?」



そう聞くと……。



「も……いーです」