「なーんて、な」



そう言って俺は、スッと真顔に戻った。



そして、カバンから教科書を取り出す。



ま、勉強を教えてほしいって言ってたから。



からかってばかりいないで、少しは勉強でも教えてやらなきゃな。



大熊さんの反応は可愛すぎるから、俺、永遠にからかっちゃいそうだしな。



このままだと。



「……え?」



ぽかんとする大熊さんに、淡々と言う。