まずいな、授業に間に合うか?



「花、ダッシュ!!」



そう叫んで走りだしながらも、俺の頬は緩んでいた。



だって……。



俺がキスしようとしたとき、大熊さん、俺のことを避けなかったから。



この前は、突き飛ばしたクセに……。



俺のこと、やっぱ好きになったのか?



そう考えると……。



うれしくて、うれしくて、仕方がなかった。