なんでだ?



アイツのことを、わざわざ見に来たクセに?



席に向かってゆっくりと歩きながら、俺は大熊さんの言葉に耳をすませた。



「むしろ、放置。
だから、昨日は、うれしかったっていうか……。
あ、でも、そういえば。
あーゆー感じの。
たしか、小学生のときにもあったような……」



ぼんやり、天井を見つめる大熊さん。



そんな大熊さんのシャツを、大西さんが引っ張った。



「ね、花ちゃん。
フラれたって聞いたけど。
それ、本当?」