そんな大熊さんを見下ろして、心配そうな表情のまま、成宮は言った。



「試合のあいだ中、ずっとボーっとして」



――それは、俺も思ってた。



「…………」



何も答えない大熊さん。



次の瞬間……。



「俺の応援もしないなんて。
そんな花、おかしすぎだろ?」



そう言いながら成宮は、スッとかがんで、大熊さんのおでこに手をあてた。