もったいないな。



もう少し素直になれば、もっと素敵になると思うのに。



どうして、こんなにも気が強いんだろう。



「花の誕生日は、ね。
6月12日だよ」



はしゃいだ声とゆがんだ表情が、全然合ってない。



そんなにイヤなら、こんな話、もうやめればいいのに。



それでも、川本さんは、俺のそばから離れない。



「…………」