トラックステーションには、市内から集められた荷物が溢れかえっていた。
たくさんのアルバイトと運転手たちが、ステーション倉庫の中央を縦断するベルトコンベアに、それを載せる作業に追われている。
地域別に固められた、荷物の山々を横切り、北ターミナルを目指す。
どうか、いてほしい。
そう願いながら足を早める。
……あ。……彼はいた。
数名の人と話している、その姿を目にしてほっとする。
「あ。秋田さん。こっち」
私に気づいた彼が呼んだ声に、導かれるように近づいた。
「大丈夫だったのか。課長は行ってもいいと?来ないかと思っていたよ。どうした?泣いたのか?濡れてる。……課長になにか言われたの?」
矢継ぎ早に尋ねながら、私の涙を拭う熱い指先。
「う……。ふぇっ……。主任」
一旦止まっていた涙が、安堵からか再び流れ落ちる。