「もっと……拓哉を感じさせて。怖いの。もう、消えてなくならないで……」
芹香の目から溢れる涙を見て、もはや俺も冷静ではいられなくなっていた。
そのまま彼女の首筋に、唇を這わせた。
「んっ……拓……」
愛しさがこみ上げる。どうしても諦めきれずに、ずっと求めてきた。何年も、自分でも呆れるほどに、君だけを想い続けた。
「俺以外の男に、二度と恋したりしないで。頼むから、もう姿を消したりしないで……」
懇願しながら、彼女の服を脱がしていく。
早く触れたい。君の心の一番近くまで、今すぐにたどり着きたい。
露わになったその白い胸元に、唇を押し当てる。
甘い吐息で俺の髪をそっと揺らす君が、俺の理性を根こそぎ奪っていくのを感じる。
狂おしいほどに君を求め、そのすべてを支配したいと願ってきたのは、君ではなく俺のほうだ。
佐伯課長と付き合っていると知ったとき、君を苦しめて逃した自分を心から責めた。嫉妬を抑えるのに必死だった。