原稿に目を通す。
2枚、多いな。
まずは私の自己紹介。
私は・・・。で、いいかな。
千代田君は、・・・。
と、私は推薦文をかいた。
「千代田琉夏に清き一票をお願いします。
おわったー!!!」
「はやっ!」
「何枚目?げ、まだ2枚はいったとこじゃん」
「うっせ」
「他の書類は私がやるから、わかんなくなったら聞いてね」
早く帰りたい。
気づくと、部活は終わっていた。
家庭科室にふたりきり。
私は書類を書き進める。
「琥珀」
「なに?」
「呼んでみただけ。あとは、まとめかな。」
「あっそう。」
そっけない態度をとってしまった。
『呼んでみただけ』って可愛すぎる。
思わず、ドキッってしちゃった。
時計の針は進み続ける。