学校が終わり、麻妃と別れて家に帰ると私は鈴木くんから借りた本を読み始めた。
本を読むのが得意じゃない私でも、どっぷりはまってしまう内容で、
気づいたら夜になってた。
大切に育てた犬が急に行方不明になってしまった話。
いつも一緒にいた子が、急に離れていってしまう。
私みたい。
そんなこと思いながら読み進めていたからよりいっそう感情移入してしまい、
涙が止まらなかった。
唯一違うところは、この本の犬は飼い主さんと最後は一緒になれたこと。
わたしは・・・。
考えるのやめるって、そう決めたはずなのに。
はぁ。
頭を冷やそうと近くのコンビニに向かう。