「獅朗……」

「どうした。まだ不安か?」

「……違う。ありがとう」

「あぁ、その代わり全部終わったらお前、学校に行け」

「学校?何で今さら……」

「今さらだって何だって良いから学校行け」

「でも、」

「それが条件だ」


今さら学校に行ってどうしろって言うの?
別に今のままだってバイトで生活は出来てるし、


「先に進みてーならちゃんとしろ」

「ちゃんと?何それ……学校行ってないとちゃんと出来ないってこと?」

「そうじゃねーよ。椿は学校に行ける環境にあるだろう。先に進むってことは未来を考えるってことだろう?明日や来年って話しじゃなく、10年20年先のことだ」

「そんな先のことわかんないよ」