そして、私か中学生になる頃、母親は再婚した。
相手は父親と離婚する時に相談していた弁護士の先生だった。


私も何度か会ったことがある。
会うたび私にプレゼントをくれ、何時も優しい先生だった。


それが私が中学1年の夏。
母親の誕生日だった。


今思えばきっと全部仕組まれていたんだと思う。
誕生日なんだからと、アイツは母親に私のことは気にせず好きなように時間を使えば良いとお金を渡した。


これで家には私とアイツしか居ない。


泣いても叫んでも誰も助けてくれない。
体を這うように触るアイツの手の感覚。
体をなめ回すアイツのざらつく舌の感覚。


怖くて、気持ち悪くて、
小さな体が震えていた。