「帰りたくねーなら、理由話せ。理由によちゃー考えてやるよ」

「何を?」


くぐもった私の言葉に「助けてやるよ」と低いトーンの声が聞こえた。


自分だけでこの現実をどうにかなんて出来ないけど、獅朗に助けてもらうってことは全部……
今までのことを話さないと行けない……


「そんなになるくらい嫌なんだろう?……それとも、あれか。俺には助けて欲しくねーか?俺じゃなくて、桐谷になら話せたのか?」

「違うよ!」


ガバッと起きて獅朗を見つめた。


「そんなんじゃない!そんなこと思ってないよ」

「じゃあ、話せよ」


そう言われて"はい。分かりました"なんて簡単に言えないよ……