着替えようとした時に初めて獅朗が言っていたように、凄い汗をかいていたのが分かった。


体の感覚までなくなっている。
あの頃のように、また体も心の感覚もなくなってしまいそうで怖かった。


変われたと思ってた。
学に出会って私の閉ざされていた世界が色付いて行き、蓮沼や獅朗達にも出会えた。


全てが戻ってしまいそう。






「獅朗」


着替えが終わり廊下に居る獅朗を呼んだ。


「やっぱりでかいな」


獅朗から借りたスエットを着ている私を見て獅朗が笑った。