写真を持ったまま獅朗の隣に座り「お兄さん居たんだね。二人共可愛いじゃん」と言って笑った。


「目元なんてそっくりだね」

「あぁ、日に日に似て来る」


そう言って嵐は眼鏡をテーブルの上に置いた。


「本当だ!」


何も知らない私だけ無邪気に笑っていた。


嵐は私から写真を取ると元の位置に戻した。


「嵐、眼鏡なくても見えるの?」

「眼鏡はダテだから。そんなのなくても見えてるよ」

「そう、なんだ」


気まずくなって獅朗をチラッ見ると「何だよ」と私に視線を向けた。


「あのさ、約束したけど……」
 
「はなから守るとは思ってねーよ」


そう言って私の頭にポンと手を置いた。