「嵐……怪我」

「あぁ、大袈裟なんだよ」


頭の包帯を取り「ちょっとぶつけたくらいなんだよ」と少し腫れて痣になっているオデコを見せてくれた。


「痛そうじゃん」

「このぐらいは平気だから」

「なら良いけどさ」

「心配して来てくれたんだ?」

「ビックリしたよ!」

「そっか。でも、俺は椿と獅朗が付き合ってることに驚いたよ」


そのくらい嘘だって分かっているのに、ゲラゲラと笑っている。


「ほんの30分前からな」


獅朗もそう言って笑っている。