「告白…ごめんね、聞いちゃって。やー、やっぱり亜紀はモテモテだね」



「………」



亜紀はなにも言わず、私の言葉を黙って聞いているみたいだった。


私は、なんだか止まらなくて溢れた言葉を淡々と並べていく。



「私といなかったら毎日告白されてたかもしれないしね、亜紀かっこいいし」



まだ、止まらない。



「あっ、あと好きな人…いたんだね!知らなかったな…なんで言ってくれなかったの?私だって相談くらい乗れたのに〜ひどいな、」


「島崎」



すると、亜紀が私の言葉を遮る。
静まりかえった空気が、冷たくて、痛い。



でも、だめだ。

なにか言わないと……じゃないと私……




「島崎、こっち見て」


「いや……みたく、ない」


「いいから、こっちに顔向けて」



やめて、見たくない。



………違う、今顔を上げたら。






それでも、亜紀は両手を私の頬に当てて亜紀の方に向けてしまう。



熱くて、大きなてのひらが頬に触れて…もう、苦しいよ。