次の日、学校に着くと私はすぐに亜紀の机を見て、まだ来ていないことを確認するとホッとした。



席に着いてすぐ、私は昨日の彼との出来事を思い出した。



……本当はあのとき。彼にキスされそうになったとき…嫌だったという気持ちと更に…こんなことを考えてしまったのだ。




なんで、こんなことを考えてしまったのか分からずあれからずっと頭を抱え込んでいた。


自分でも、分からない。ただ、咄嗟に浮かんだのが…亜紀の顔で。







『亜紀とがいい』



こんな言葉が出るなんて思いもしなかった。





それは紛れもない真実で、恐らく本心だったんだろう。


彼と話してる間も、前ほどの嬉しさを感じられなくなったし、亜紀から電話が掛かってきたとき…少し嬉しくなったから。


彼が、他の女の子といる姿を目撃してからおよそ2週間。私の気持ちが揺れ始めていることに自分自身で気付かないはずがない。




ただ、認めたくない。


だってそうしたら私も彼と一緒になる。
そんなことにはなりたくない。