思わず、触れてしまいそうになる。
襟足だって、ぴょんと跳ねて…かわいい。





それに、気にしないようにしてたけど。



真っ白なカッターシャツから薄っすらと見える下着の線。下手したら、色まで分かってしまいそうだ。



年頃の男にとってそれが見えることは大問題なわけで。ましてやそれを見ているのは好きな女の子のものってことで。



こんなの、見てはいけないって思えば思うほど見ちゃうって。




ドキドキ、と鳴り止まない心臓の音に罪悪感を覚えて机に突っ伏した。



すると、それに気付いた島崎が振り返って小さな声で囁く。



「亜紀?大丈夫?」


「…うん、へいきだから…前見ててよ」


「亜紀もちゃんと話聞きなよ?」



も〜、と呆れたように笑いながら身体を前に戻した島崎を見てホッと息をつく。



島崎の顔を見たら、もっとやばそうだ。



やっぱり、うしろの席は危険だったかも。
でも他の男に見せるくらいなら、これでいい。




そう思いながら、俺はしばらく火照った顔が冷めるまで顔を隠していた。