そして、とうとうくじを引く順番が回ってきた。
島崎の近く…もしくは隣…!!
胸の中で何度も祈って、紙切れを1枚取る。
カサッ…と開いて黒板に書かれた番号と照らし合わせてみると。
「1番うしろ…」
誰もが欲しがる1番後ろの席。
これは最悪、誰かと交換することもできるかも…。
あとは、島崎がどこになったかだけだ。
俺は、くるりと振り返って島崎を探す。
島崎はどうやら友達と番号の見せ合いをしているようだった。
そして、俺の耳に聞こえてきた島崎の声。
「私、窓側の1番前だった…残念〜」
ははっ…と苦笑しながら残念そうな顔を見せる島崎。
これは、やっぱり島崎の近くのやつと交換するしかない。
「番号分かった人は黒板に名前書いてってー」
先生がみんなに声を掛けると続々と黒板に向かうクラスメイト。
俺も黒板の方へ行き、ちょうど島崎の近くの席の番号に名前を書こうとしたクラスメイトに小声で声を掛けた。
「ねえ、俺1番うしろなんだけど変えてくれない?」
「えっ……まじでいいの?」
1番後ろは効果的だったようで、声を掛けたクラスメイトは何も言わずに交換してくれた。
そして、俺が手に入れた席は……。