その日の帰り。


帰る前にお手洗いに行くと言って島崎がトイレに向かった。


俺は、島崎のカバンを持ちながら廊下で待つことに。



トイレのすぐそばの自分の教室、目をやると今日の朝話していた男を含む数人が集まって話をしていた。



どうやら内容は島崎のことらしい。



こっそりと、教室に近付きながら聞き耳を立てる。




「今日さ、みんなで遊ぼうって誘ってくれたんだけどさ、もしかしたら脈あり?」


「いや島崎は誰にでもそう言うだろ〜」


「実際彼氏がいるのに小町と仲良くしてるしな」


「でもアタックすれば案外コロッていけそうじゃね?」



…低レベルな内容に、引きそうになった。



島崎はあんなだけど、彼氏のこと大切にしてるし友達も大事に想ってるからこそ出た言葉だろ。


お前らに島崎のことを語られてたまるかよ…。



次第にイライラが募っていく。


おおらかな性格ではあるけど、島崎のことに関してはまた別だ。


聞き捨てならない。