「島崎、今日はどうだった?帰れそう?」


「あー…うん、断られたから帰れるよ、」



どうやら今日も島崎は例のアイツに振られたらしい。


なにを思って島崎を放置しているのか。俺には到底理解できないんだけど。



そろそろもらっていってもいいだろうか。



でも、まだだめだ。島崎がアイツを嫌いになるまで。俺はゆっくり時間をかけながら島崎に気を持ってもらうしかない。



「んじゃあ、今日はどこか食べに行く?冷たいやつ」



「あ、行こう!今日は〜ジェラート食べにいきたい!」


「いいね、決まり〜」



甘党の俺たちはたびたび甘いもの、スイーツを巡って楽しんでいる。



「お前らデートかよ。ほどほどにしろよ〜」



近くにいたクラスメイトが会話を聞いていたのか冷やかしてきた。


こんな言葉ももう聞き飽きた。

こっちはデート気分ですけど?舞い上がってますけど?でも島崎は違うから。



「俺ら仲良しだから〜羨ましい?」


「いや別にそうじゃないけど」


「じゃあまたみんなで遊びに行こう〜」


能天気な島崎はクラスメイトにそう言うと、少し頬を赤らめてクラスメイトはコクンと頷いた。



...なんだよ、島崎のばか。