二の句を継げない龍宇。

「我はお前を捨てて独自の修行を続けた末、その結論に至った。武道格闘技の本質は殺しにある。活人拳など幻想、殺人拳こそが真理」

修羅は拳を握ってみせる。

「この世全ての武道格闘技は、人殺しの為に存在する」

「馬鹿な!」

龍宇は激昂した。

「俺の前から何も言わずに消え、辿り着いた結論がそれですか!活人拳を志した貴方が、本当に堕ちたというのですかっ?」

「確かに何も言わず消えた。しかしこうして再び貴様の前に現れたではないか」

吠える龍宇に対して、修羅は手を差し伸べる。

「やっと導き出した我の極み、誰かに受け継ぎたく思う…龍宇、我の人殺しの美学、貴様が受け継げ」