「………」 「………」 学校を出てしばらく歩いているけど、お互い特に話すことはなし。 いつもなら会話がなくても心地いいと感じていたのに、今はそれが気まずくて仕方ない。 何か話さなきゃ。 そう思う私を他所に、最初に沈黙を破ったのは千歳くんだった。 「なんで昨日電話に出なかった?何かあったのか?」 いつもより少し機嫌の悪そうな声。 それもそうだ。 電話に出られないときは必ず、掛け直すかLINEするかにしてたんだから。