「何回もため息吐くくらい心ここに在らずのままテーブルクロス縫うのもある意味すごいんだけどさ。いい加減指に針刺すぞ?お前」


「あー…うん。ごめん」



それでもやっぱり考えるのは昨日のことで。




「あぁ〜もう!何なんだよさっきから!気になって作業集中できねーじゃん!」


急に大声を出した和に驚いて、今日初めてちゃんと和を見た。



教室内は準備作業で騒がしいから、和の声なんて周りの人は気にしていない。




「和也くん?澪南?どうかしたの?」


香織を除いては、の話だけど。