「はぁ…」 とぼとぼと、さっきの光景を思い出しながら家路を歩く。 まだ少し頭が混乱している。 千歳くん……ちゃんとあの女の人の告白断ったかな? キスされて、その気になったり……してないよね? 考えがどんどん嫌な方へ進んでいく自分が嫌で嫌で仕方ない。 その日の夜。 私は初めて千歳くんからの電話に出なかった。