次の日の昼、俺と明は担任の先生に呼ばれて職員室に行く...はずだった。
「職員室何処だよ!」
俺はかなり焦った。この高校の敷地が広すぎる。とりあえず明に電話してどこにいるか聞いた。
明ならきっと職員室に着いていると思ったからだ。
しかし、その期待は一瞬でくだけ散った。
彼女は今、何処にいるかすら分からないという。
俺が途方に暮れていると、一人の生徒がやって来た。
「お困りかい?副HR長さん。」
そこには同じクラスの多田 涼がいた。
涼は有名な中学校の出身者で、中学生の頃から、よくこの高校に来ていたという。
涼に要件を伝えると、
「職員室ならD棟の3階だから、急いだ方がいいと思うよ。」
俺は涼に礼を告げると急いで職員室に行った。そのついでに明を探した。
運良く明を見つけることが出来た。
いや、廊下で明に見つかった。