PM10:00
真っ白なワンピースに身を包んだ1人の少女。
彼女は慣れた手つきで、
椅子を置き、ギターに手をかけた。
すると、チューニング中の彼女の所へ
二人の男が近づいてきた。
「あれ~?君1人~?」
「こ~んな遅くに危ないよ~?」
「そ〜だぜ?悪~い大人に絡まれちゃうよ?」
見るかに怪しい2人、
そいつらは彼女に絡んできて
どこかへ連れ出そうとした。
!!あいつっ!
「何してる!!警察呼ぶぞ!!」
「!!ちっ、おもりつきかよ...。いくぞ」
「うっす...ちぇっ、」
俺の事を睨みつつ、
そいつらは逃げるように去っていった。
「おぃ、大丈夫か!」
俺は彼女に駆け寄って肩に手を置いた。
っ、震えてやがる....
「...なんでいつも、こんな時間にしてんだよ。
っ、夜は危ねぇって分かってんだろ!!」
俺の言葉に、彼女は一瞬切なそうな顔をして
近くにあったスケッチブックを手に取った。