「はいはい。

にしても、あの子なぁ...。」

いつもと違うマスターの顔。

「?どうかしたの?」

「いや...。

あの子、いつも遅い時間にしてんだよ。

暗くなってからの10時から1時まで。

お前、いつもここ9時には出てるもんな。

だから会ったことなかったんだろ。

ここ一週間、ずっと一人で弾いてるよ。」

10時って....。

「時間が時間だしな....。

女の子の一人は危険だな。」

どこからか声がして、

マスターはそっちに向かった。

腕時計を見る。

9時.....。

いつもどおりマスターを呼ぶ。

ただいつもと違うのは、

それが紅茶のおかわりだったこと。