梅橋が去って、2日。


「青雅 翔真殿。貴方を釈放する」


ゾロゾロと地下牢に男たちが入ってきて、ある一人が巻物のようなものを読み上げた。


ガチャッ…ギィィ…


「さ、翔真殿」

その男の後ろにいた時雨が、座っている翔真へ手を差し出す。


「…さんきゅ。時雨さん」


時雨の手をとり、立ち上がる。


「すみませんでした。こんなところに三日間も…」


「いや、大丈夫だ」


地上へと続く階段をのぼりきり、明るい外へ出る。


三日ぶりの陽の光。


(やっぱり外は違うな)


胸いっぱいに新鮮な空気を吸い込み、はく。