翔真の力の開放から、三日後。


「なぁ…その食欲は一体どっからくるんだよ…」

「食わなければ動けんだろう」


「いや、そんなレベルじゃねぇ!!なんだよこれ!!どう考えてもおかしいだろ!!」


積み上げられた丼やそばの器。

その真ん中で、ひたすら箸と口を動かすチビ女…紫月。



あの後、目を覚ました紫月は、何を思ったのか片っ端から出前を取り、この有り様だ。


「…少食男子はモテんぞ?」


「超大食い女に、その言葉そっくり返す。ていうか、余計なお世話だ!」


こんなに小さく、細い体のどこに入るのか、本当に不思議だ。


「見てて気持ち悪くなるよな…頭の食べっぷり」
 

翔真の隣で同じく見ている要も、顔をしかめる。