あの不思議な夜から3日後。


それからは、特に変わったこともなく、普通に時間が過ぎていった。


でも、3日経っても気になることが、翔真には二つあった。


一つは、あの小さな神社。


次の日の朝、もう一度神社へと向かった。


しかし、そこにあったのは社ではなく、


「……なんで…祠が…?」


小さな祠だった。



もう一つは、あの女のこと。




「祈光院…紫月…か」



“紫月”という名前は、翔真の周りにはいないはずなのに、初めて聞いた気はしなかった。


いや、名前だけではない。


“祈光院 紫月”という人物自体に、自分に何か近いものを感じたのだ。


具体的には翔真自身も分からないが。